「昨日の夕飯、何点だった?」
ある日の夕食後、夫に何気なく聞いてみた。
すると夫は、スマホを見ながら平然と言った。
「うーん、30点くらいかな」
……30点?
私は毎日、仕事から帰って献立を考え、買い物をして、夫の好みに合わせて料理を作っている。
それなのに、この言い方。
以前から夫は私の料理に対して妙に採点したがるところがあった。
「味噌汁はもう少し薄いほうがいい」
「肉の焼き加減が微妙」
「もう少し実家の味に近づけてほしい」
そのたびに、私は苦笑いして聞き流していた。
でも、さすがに30点と言われた日は腹が立った。
そこで私は、ある作戦を思いついた。
翌日、義母に電話をかけた。
「お義母さん、ちょっとお願いがあるんですけど……」
事情を話すと、義母は電話の向こうで大笑い。
「まあ!あの子、そんな偉そうなことを言ってるの?じゃあ、昔から食べている料理を教えてあげるわ」
義母が教えてくれたのは、豚汁と麻婆豆腐のレシピだった。
豚汁は具材をたっぷり入れて、味噌を入れるタイミングにもこだわる。
麻婆豆腐は、ひき肉をしっかり炒め、香辛料と調味料の配合を工夫する。
私は電話で何度も確認しながら、義母の味を再現した。
そして夕食の時間。
食卓には豚汁、麻婆豆腐、ご飯を並べた。
夫は一口食べるなり、箸を止めた。
「おっ!今日の豚汁、具だくさんでうまいな!」
続けて麻婆豆腐を口に運ぶ。
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