「お母さん、僕の答え、また間違ってるって……」
小学2年生の息子が、算数のプリントを持って帰ってきた。
答案には、大きな赤いバツ印。
その下には、先生の字で「問題をよく読もう!」と書かれていた。
問題はこうだった。
「たろうくんは、りんごを8個持っています。
友だちに3個あげて、あとで2個もらいました。今、りんごは何個ありますか?」
息子の答えは「7個」。
私はプリントを見て、思わず首をかしげた。
8個から3個あげれば5個。
そのあと2個もらえば7個。
どう考えても正解だった。
「これ、ちゃんと計算したんだよね?」
「うん。8から3を引いて、あとで2を足したんだよ」
息子は指を折りながら、もう一度説明してくれた。
「でも先生は、問題をよく読んでって言ったんだ……」
その声は少し震えていた。
実は、これが初めてではなかった。
以前にも算数の問題で正解を書いたのに、赤いバツをつけられたことがあった。
そのたびに息子は、自分の計算が間違っているのかと不安になっていた。
私は夫にもプリントを見せた。
夫も問題文を読み、すぐに答えた。
「7個だろ。どこが間違っているんだ?」
翌朝、私は答案用紙を持って学校へ向かった。
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