「顔バレバレ」
ローソンの売り場に貼られていた、大きな文字。
最初に見た瞬間、私は思わず笑いそうになった。
でも、その下に書かれている内容を読んで、笑えなくなった。
どうやら、店内で万引きが繰り返され、店側がかなり困っているらしい。
しかも、張り紙は1枚ではなかった。
エナジードリンクの売り場と、パンの売り場。
それぞれに、同じような警告文が掲示されていた。
「えっ、このお店でそんなに万引きが起きてるの?」
私は驚いて、まず飲み物売り場の張り紙を読んだ。
そこには、レッドブルなどのエナジードリンクを何度も万引きしているという男性について書かれていた。
特徴は、黒い帽子に黒いメガネ。
さらに、使用している軽自動車のナンバーや容姿などを警察に提出したと記されていた。
「うわ……かなり具体的だな」
私は思わずつぶやいた。
普通、コンビニで見かける万引き防止の張り紙といえば、「万引きは犯罪です」「防犯カメラ作動中」などの短い文章が多い。
でも、今回の張り紙は違った。
誰に向けて警告しているのか、はっきり分かるような内容だった。
しかも、上には大きく「顔バレバレ」。
まるで相手に直接語りかけているようだった。
「見られていないと思っていても、店側は気づいているってことか……」
私はそんなふうに感じた。
もし本当に何度も万引きが繰り返されていたのなら、店にとっては大きな問題だ。
エナジードリンクは、1本数百円の商品もある。
たった1本だから大したことはないと思う人がいるかもしれない。
でも、何度も持ち去られれば、被害は積み重なる。
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