「制限速度が60キロに変わった途端に取り締まりかよ!こんなの意地悪すぎるだろ!」
高速道路を走っていた私は、前方に停車している黒いクラウンを見て思わず声を上げた。
車の後部には赤いランプがあり、後方の電光表示には「速度違反」の文字。
どうやら速度違反の取り締まりをしているようだった。
確かに、速度違反をした側が悪い。
それは分かっている。
しかし、問題は取り締まりの場所だった。
それまでの制限速度から、ある地点を境に突然60キロへ変更される区間。
運転していると、つい速度を落とすタイミングを逃してしまいそうになる場所だった。
「こんなところで待ち構えているなんて、ずいぶん意地が悪いな……」
助手席の友人も、前方のクラウンを見ながら苦笑いした。
「でも、標識が出ているなら守らないとね」
私は納得できなかった。
「だったら、もっと分かりやすい場所で注意喚起すればいいだろ。違反者を捕まえることばかり考えているんじゃないのか?」
さらに私は、思わず口にしてしまった。
「日本人ばかり取り締まっていないで、外国人の違反もちゃんと取り締まればいいのに」
すると友人の表情が変わった。
「ちょっと待って。それは違うんじゃない?」
「何が?」
「速度違反は国籍の問題じゃないだろ。日本人でも外国人でも、同じ道路を走るなら同じルールを守るべきだよ」
私は黙った。
友人は続けた。
「それに、外国人を捕まえろって言う前に、自分が速度を守っているか考えたほうがいいんじゃない?」
その言葉が妙に胸に刺さった。
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