「はぁ???罪悪感???」
書店の通路で見つけた1枚の貼り紙を読んで、私は思わず二度見してしまった。
そこには「お店からのお願いです」と大きく書かれていた。
何かと思って近づいてみると、BLコミックに関する注意書きだった。
「BLコミックを勝手に開封し、立ち読みをし商品を別の売り場に隠す方がおられます」
最初の1文を読んだ時点で、私は驚いた。
「えっ、本を勝手に開けて、しかも隠すの?」
書店で立ち読みをする人は見かけることがある。
もちろん、シュリンク包装されている本を勝手に開封するのは問題だ。
でも、さらに別の売り場へ持っていって隠すというのは、どういうことなのだろう。
「そこまでする人がいるんだ……」
私は少し呆れながら、続きを読んだ。
貼り紙には、そうした商品をそのまま販売したくないため、返品するという趣旨の説明があった。
確かに、包装を破られた本を新品として販売するのは難しい場合がある。
表紙が傷ついたり、ページに折り目が付いたりしていれば、購入する人も嫌な気持ちになるだろう。
そもそも、本来の売り場から移動させられたら、店員さんが探す手間も増える。
「これはお店も大変だな……」
最初はそう思った。
ところが、その次の文章を読んだ瞬間、私の目が止まった。
「本当に欲しい方の手に届きません」
これは分かる。
せっかく買いに来たお客さんが、商品を見つけられなくなってしまう。
在庫はあるはずなのに、売り場にない。
店員さんが探しても、どこに隠されたか分からない。
そんな状態になれば、困るのは店側だけではない。
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