「生理くらいで甘えるなよ。うちの母親は普通に何でもやってたぞ」
彼氏にそう言われた瞬間、私の中で何かが切れた。
もう何度目だろう。
生理で体調が悪いと伝えるたびに、彼は決まって不機嫌になる。
「みんなあることでしょ?」
「うちの母親なんて、生理でも家事してたよ」
「そんなことで予定を変えられたら困るんだけど」
そんな言葉を、私は何度も聞かされてきた。
最初は、男性だから分からないのかもしれないと思っていた。
だから、できるだけ丁寧に説明した。
生理中はお腹が痛くなること。
腰が重くなったり、体がだるくなったりすること。
出血量が多い日は、外出するのもつらいこと。
でも、彼はまともに聞いてくれなかった。
「いや、女の人はみんなそうなんでしょ?」
「だから、人によって症状が違うんだって」
「でも、うちの母親はそんなこと言わなかったよ」
また母親の話だった。
私はそのたびに、言葉を飲み込んでいた。
彼のお母さんがどんな体調で過ごしていたのか、私には分からない。
本当に症状が軽かったのかもしれないし、つらくても我慢していたのかもしれない。
でも、それを理由に私の痛みまで否定されるのは納得できなかった。
「あなたのお母さんと私は別の人間なんだよ」
そう言っても、彼はため息をつくだけだった。
「はいはい。分かった分かった」
まったく分かっていない。
その態度を見るたびに、私は悲しくなった。
そして、少しずつ彼への気持ちが冷めていった。
そんなある日のことだった。
私は生理2日目で、朝から体調が悪かった。
下腹部がずっしり重く、時々強い痛みが走る。
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